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文化財保存の更に細かいところをいかに遺すか。小さいけれど大切な研究。
株式会社桜技研には不定期にユニークな注文が舞い込む時が有ります。汚れてしまった大切なお人形等を傷つけずに綺麗にする洗浄剤や、海中の砂に潜む生物の巣穴を綺麗に模る樹脂素材等、一見すると「あまりにも細かい所過ぎて誰も見向きもしないし、気づきもしない」という内容の研究と開発です。
そしてまた新たな素材の依頼が舞い込みました。
『文化財の石材コーティング処理剤』
その名の通り石碑などの歴史的にも貴重な遺物に対してこれ以上の劣化や腐食を防ぐ為の処理剤の事です。社長はご依頼があった当日から黙々と開発・製造をこなし、あっという間にご依頼者様に品物を発送しておりました。
正直、知識に乏しいただの事務スタッフからすれば「あまりにも内容がニッチ過ぎていまいちピンとこない」ものなどの開発がちょぼちょぼ入るので不思議な気分にもなりますが、この様な小さな事でも大切な研究・開発だと心を改め真面目に取り組むように気合を入れ直しました。
社長が少し(いや、物凄く)変わっている所が社風にも顕わているのでしょうか。
しかしながら、これも株式会社桜技研の長所だという事にしてスタッフ一同より一層細かい研究・開発を行っていきます。
この様な不思議桜技研に、日々ご依頼をして下さる大切な方々に日々感謝しております。
因みに、社長の研究室気温が4度しかないです。スタッフ事務の私、事務所に逃げます。
泣きっ面にダニ
徐々に冷え込みも強くなって来ました。桜技研は工場も事務所も底冷えしますので朝夕はかなり体に答えます。事務所ではまだ暖房器具を使用できますが、工場では暖房器具による送風が秤の数字を変えてしまうこともありますので一切使用しません。中々厳しい環境ですが、今日もスタッフ一同ポキポキ活動しております。
さて、今の時期辛いのは何も人間だけではございません。ミツバチ達にも中々大変な試練の時期でもあります。
桜技研には養蜂現場が二か所ございますが、その内の一か所の現場にてダニが発生してしまいました。ダニにはミツバチに寄生する種類もいて、ミツバチの巣の中で増殖してしまうと幼虫が死に絶え次第に群が弱っていき、やがて全滅する事もある厄介な存在です。ただでさえスズメバチ達の猛襲が毎日ある中、更に内部ではダニが大発生。外にも中にも天敵だらけでまさに泣きっ面にダニ。の状態です。
あまり早い時期から薬品に頼りたくはないのですが、このままだとミツバチ達の群の勢いが弱っていき越冬出来なくなる恐れがある為薬品によるダニ対策を行いました。無事に効いて越冬出来るように祈るばかりです。
巣枠から死んでしまったミツバチの幼虫を取り除く作業は、肉体的にも精神的にも応えます。
生き物に通例はございませんね。毎日、毎月、毎年何かしら事件が起こり、それらを一つ一つ解決していかなければなりません。まだまだ、学ぶことが多いと痛感する日々です。
ついにオオスズメバチがやって来ました
秋の訪れと共に、桜技研養蜂場に招かざる客がやって来ます。ぶうううん、という重低音はいつ聞いても背筋が凍り付きます。そう、ミツバチ達を狙って【オオスズメバチ】がやって来ました。
オオスズメバチの力はとても強力で西洋ミツバチでは太刀打ちできません。日本ミツバチならばオオスズメバチに対抗できる必殺技を本能で習得しておりますが(必殺技の名を熱殺蜂球と言い、日本ミツバチが集団でオオスズメバチに纏わりついて熱をもって倒すという凄い業です)残念ながら西洋ミツバチは元々外来種なのでオオスズメバチに対抗する手段を身に着けておりません。ものの数分、数匹であっと言う間に群が全滅してしまうという事もあります。
戦い方を知らない西洋ミツバチは勇敢にスズメバチに一匹ずつ立ち向かい、軽く捻り潰されてしまうのです。
ですので、全滅を回避するために人間によるアシストが入ります。スズメバチ用の捕獲機の設置です。ミツバチはすり抜ける程度の網目で囲った箱状の罠を巣箱の入り口手前に設置します。すると数日後には驚くほど沢山のスズメバチ達が捕獲機の中でうようよしている光景を目の当たりにします。中には大きな蛾やカマキリ等も入っていることもあり正しく混沌としてきます。
オオスズメバチの襲来は巣箱の内検中にも当然ありますので、桜技研のスタッフは予め制作しておいた特性の『侵入防止ゲージ』を巣箱にセッティングしてから内検を行います。
これからの時期は『ダニ対策』も行う大切な時期でもありますので、ミツバチ達をしっかり観察して健康を保つように一層力を注いでいきます。
桜技研スタッフで秋の蜂蜜絞りました。
今月の初旬に桜技研スタッフ一同で秋の蜂蜜を絞りました。秋蜜は少し苦みがあり人によって好みが分かれますが大変風味が豊かで煮物などのお砂糖の代用としてもご使用できます。
ただ、沢山採蜜してしまうとミツバチ達が越冬出来なくなるためほどほどにします。
蜜があり過ぎると産卵場所が確保できなくなり、ミツバチの群の力の低下に繋がり、逆に蜜が足りないと栄養不足に陥り越冬するエネルギーを得られずに全滅してしまう、ミツバチは本当に繊細で興味深い昆虫です。
◆採取しました秋蜜は採取量と質を吟味した後、千葉の直売所にて販売するか検討致します。
化学研究と養蜂の両立
株式会社桜技研は有機物に関する研究開発に加え、養蜂などの自然資源等の研究も並行して行っております。
地域密着型の小さな会社ですが、スタッフ一同ポキポキ働いております。